どんなパーツがあるか知りたい…
何からはじめたらいいのか分からない…
こんな疑問に答えます。
本記事の内容
・セールスライティングの基礎から応用まで解説
・文章の型に当てはめて書くスピードをアップする
・各パーツの役割を解説
この記事を書いている僕は、ライターとしてサラリーマンをしています。セールスライティングをする機会も多く、歴は6年ほど。
結論、書くこと自体に注力してはだめです。セールスライティングは書く前の準備が80%くらいの割合で大切です。
この記事では、セールスレターを書く前提で全体的にご説明していきます。
ウェブセールスライティングとは
ウェブ上のセールスライティングは、ありとあらゆるところで見つけられます。
セールスライティングは、セールスレター(ランディングページ)を書く人だけが使うものではありません。
・メルマガ
・SNS
・LINE@
・ランディングページ
・ブログの収益記事
他にもありますが、ウェブにおける多くの場面で目にします。
どれも一貫して共通の目的があります。その目的とは『読み手に行動させる』ため。
行動させるためのライティングこそがセールスライティングです。
「セールス=購入してもらう」だけではなく、セールスライティングに含まれる意味は、資料請求、センプル請求、お問い合わせ、ダウンロード、メールアドレスの登録なども含まれます。
セールスライティングと他のライティングの違いは「セールスライティングとは?自分の代わりにモノを売ってくれる技術」で解説しています。
ウェブセールスライティングの下準備
セールスレターを書くときは、白紙の状態からすぐに書き始めるのではなく、商品やサービスをどのように売っていくのか。まずは、そのコンセプトを考えます。
次に市場をリサーチしてターゲットを明確にする。ターゲットが決まったらペルソナを設定して、アタックする層を絞ります。
まだ書き始めてはいけません。書く前にオファー(取引条件)について考えます。オファーではどんな特典がつけられるだろうか。いくつの支払い条件が用意できるかなどを考えましょう。
セールスレターにおいて、オファーは購入の決め手となる部分です。
そこまで用意できたら、型を決めてから各見出しを考えます。見出しが決まったら、見出しで伝える主張を補足する根拠となるデータ集めも必要です。このデータが後々に証拠となりターゲットを説得させる材料となります。
文章を書くときは、ゼロから書くのではなく、スワイプファイルを使いましょう。過去に売れたセールスレターを参考にして言葉を変えます。
詳しくは、この後でご紹介します。
step
1コンセプトを考える
step
2市場をリサーチしてターゲットを明確にする
step
3ペルソナを設定する
step
4オファーを考える
step
5文章の型を決める
step
6見出しを決める
step
7証拠を集める
step
8スワイプファイルを利用する
まずは、ステップ1から。
コンセプトを考える
セールスレターをコンセプトは「ビッグアイデア」ともいわれます。
ダイレクトレスポンスマーケティングの世界では、このビッグアイデアは、次のパーセンテージで重要とされています。
・ビッグアイデア 30%
・キャッチコピー 25%
・リード 25%
・その他 20%
書籍によって違いはあるかもしれませんが、コンセプトがしっかりしているレターと、そうでないレターでは結果も大きく変わるのは僕の経験でも明白です。
ビッグアイデアの探し方については、「ビッグアイデアの作り方とは?なぜ広告に必要な理由なのか」でまとめています。
リサーチで市場を知る
リサーチは、商品を売り出す前に必ず行いましょう。
リサーチを怠れば的確なニーズが掴めずに、プロモーションは失敗に終わる可能性がありますので徹底的に行う必要があります。
僕の会社でも、リサーチの浅かった商品は売上が伸びず、もう一度コンセプトから練り直すといった、二度手間を踏んだことが何度かあります。
時間の無駄にも繋がるので、一度で完結させたいですね。
リサーチは3つのカテゴリに分類されます。
・商品のリサーチ
・見込み客のリサーチ
・競合のリサーチ
それぞれのリサーチ方法と何を調べるべきかについては「商品が売れず恥をかく前に!コピーライティングのリサーチ方法を解説」の記事で解説しています。
一対一を思わせるペルソナ作成
見込み客は、自分だけに語りかけてくれ!と思っています。
まるで、あなたのレターが見込み客一人だけに届き、自分の悩みを解決しようと向き合い、語りかけてくれているように。
そんな状態を作り上げることができれば、商品を売るのも簡単になります。
『自分だけに問いかけてくれている』と見込み客に思ってもらうには、その前に行うペルソナ設定が大切です。
ペルソナ作成とは、あなたのサービスを必要とする理想の人物像のことです。
ペルソナを作成するメリット3つ
・狙うべきユーザーを絞り込める
・ピンポイントなコンテンツを提供できる
・主観を排除できる
ペルソナの作成方法については「ペルソナの作成の仕方」の記事が参考になります。
すべての文章に「ベネフィット」を
文章を書き始める前に覚えておきたいことがあります。
それは、『すべての文章にはベネフィットを含めよう』ということ。
ベネフィットとは、商品の特徴から得られる未来や体験のことです。
簡単に説明すると「○○だから××なので△△」の△△に当たる部分です。
ダイエットサプリを例にすると…
例)
○○:サプリには脂肪燃焼効果が期待できる成分が入っている
だから
××:運動をしていなくても脂肪が燃えて、その分細くなる
なので
△△:ウエストの細いパンツが履けるようになり美脚に見える
というように、美脚になった自分を想像させる未来を想像させるのがベネフィットです。
セールスレター内に、いくつかのベネフィットを散りばめることで、見込み客は、商品から得られる未来を想像し、あなたの商品を手にとってくれる可能性が高まります。
こちらの記事では、ベネフィットをより詳しく解説しています。
» ベネフィットとは?メリットとの違いは?セールスレターで解説
文章の型
ラーティングをはじめようとする人の中には、「文章を書くって難しそう…自分にできるかな…」と思う人もいるでしょう。
ですが、ほとんどの文章には型があり、その型に沿って書いています。
日本で有名なものは、起承転結とか三部構成の序論・本論・結論などがありますよね。
それと同じく、セールスレターにも高い反応を得られる文章の型が存在します。
ほとんどがアメリカで生まれたものですが、日本で生まれたものでいうと、経営コンサルタント、作家、マーケターなどの肩書で有名な神田昌典さんが提唱した「PASONAの法則」と「新PASONAの法則」です。
これらは、多くの日本のセールスライターに使われていて、僕もよく使っています。
文章の型はその他にもたくさんあり、クラシックなAIDAの法則なども含め、こちらの記事にまとめてあります。
キャッチコピーの作り方
セールスライターで見込み客の目に一番最初に飛び込んでくるのが、キャッチコピーですね。
キャッチコピーで興味を惹けなければ、その次の文が読まれることはありません。
見込み客が『自分に関係のないものだ』と感じたなら、すぐにページを閉じて、他人の商品ページにいってしまい、そこでお金を使ってしまうでしょう。
では、どんなキャッチコピーがいいのでしょうか。
・興味を惹く
・読むメリットがある
・疑問を投げかける
・驚きを与える
どれも読ませるための工夫でしかありませんが、キャッチコピーの役割とはそういうものです。
すべての文は、その次の文を読ませるために存在するべき!というわけですね。
キャッチコピーの作り方については、こちらの記事で解説しています。
サブキャッチコピー
サブキャッチコピーは、サブコピー、サブキャッチ、サブヘッドラインともいわれます。
キャッチコピーを補足する役割とともに品質の信頼性などをアピールするのに役立ちます。
キャッチコピーで興味をもった読み手は、次の行となるサブキャッチコピーへと読み進めるので、ここでもより興味を惹き付けることが大切です。
また、ブログでいうところの見出しもサブキャッチと呼びます。ここでも同じように興味を惹く工夫が必要となります。
サブキャッチコピーで何を意識するべきかは、こちらの記事を参考にしてください。
リード 作り方
リードは書き出しやオープニングとも呼ばれます。キャッチコピーと本文をつなぐ役割があります。
キャッチコピーで伝えたことが、読み手の悩みを解決に導ける理由と根拠を示し、本文を読み進める必要性と未来像を伝えるパーツです。
リードに盛り込む要素は主に5つ。
- 読者の悩みや問題を明確にする
- 悩みや問題を解決できることを伝える
- 悩みや問題を解決できる根拠を示す
- その方法について紹介することを伝える
- 読み終えたら得られるものを伝える
この5つを穴埋め式に埋めることでもリードは完成しますよ。
こちらの記事で、もっとリードの書き方について詳しく解説しています。
ボディコピー
ボディコピーは本文のことで、キャッチコピー、サブキャッチコピーで主張した根拠を示すと同時に商品やサービスのオファーをするところまでを含めます。
僕の場合は主に4つのパーツで組み立てを考えています。
- ストーリー
- 証拠
- オファー
- ブレット
ストーリー
人は物語が大好きなので、ストーリーは欠かせないパーツです。
多くの人が、童謡、絵本から入り、アニメやマンガなどで幼い頃を過ごし、小説や映画を楽しむようになりますよね。
見るものは変わっても根本的には物語が大好きなわけです。なので物語を聞くと自然と入り込んでしまいます。
では、商品をどのようにストーリーにするのでしょうか。
商品が誕生するまでの過程を企画の段階からストーリーにするのもいいですし、使用した人がどのように変化したのかをストーリーにするのもいいでしょう。
時系列でストーリーが書いてあると、見込み客が自分に当てはめることもできるのでオススメです。
もっと詳しくストーリーについて知りたい場合は、こちらの記事が参考になります。
証拠
セールスレターの中で主張を言っているだけでは誰も信用してくれません。
あなたが信用しない人からはモノを買わないのと同じように、見込み客はあなたから買わないということになります。
そこで大切なのが、根拠となる証拠を積み重ねることです。僕の場合、セールスレターを三分割するなら三分の一は証拠で埋めます。
証拠というのもひとつではなく、いくつも用意しましょう。
では、どれくらいなのか?
僕は以下に掲げる7つの証拠の中から用意できそうなものを検討します。
- 体感デモンストレーション(動画だと良い)
- 信頼できるサイトの統計データ
- 事例やドキュメント
- 論理的にメカニズムを説明する
- 信頼できる推薦文(権威性)
- お客様の声(テスティモニアル)
- 専門性
なるべくすべて用意するべく努力をしています。
証拠については「ボディコピーで必要な証拠の種類と書き方[コピーライティング]」でさらに詳しく解説しています。
商品説明
商品説明を書くコツは、以下のとおりです。
- 細かく丁寧に書く
- 読者の知りたい情報を織り込む 自分が書いてあったら嬉しいことも考える
- 似たジャンルのページを参考にする
- 五感に語りかける
- 比較する
ネットで販売する場合、お客様は商品を手に取れません。
そこで、手に取ったかのように細かく説明してあげる必要があります。
商品説明で必要な項目などは、「心を動かす商品説明の書き方と漏れのない19の項目【理論あり】」の記事で詳しく解説しています。
オファー
オファーとは、取引条件のすべてを指します。
オファーで商品の購入が決まることもあるので、見込み客にとってお得な条件を可能な限り詰め込みましょう。
では、オファーにはどのような要素があるのか。ここでは9つ取り上げます。
- 送料無料
- 特典
- 保証
- 割引
- 限定販売
- 支払い方法
- 初月おためし価格・体験
- 2着目半額
- 松竹梅
商品をサブスクリプションで販売するなら、1ヶ月目は無料のサービスも見かけますよね。
見込み客に、まずは試してもらうことが必要です。なぜなら、人は一度手に取ったものは自分のもののように感じて、手放したくないという心理が働くからです。
もちろん良い商品の場合に限られますけどね。
オファーに関して、こちらの記事でもっと詳しく解説しています。
» コピーライティングで2番目に重要なオファーとは?種類と例を解説
ブレット
ブレットは箇条書きのことで、読み手を引き止めるフックの役割があります。
ツラツラと文字だらけの長文は読むのも面倒ですよね。スルーっとページをスクロールしていく中で、短い文で歯切りのいいブレットがあると読み手の目を惹きます。
ブレットには、見込み客が得られるメリットとベネフィットを書くこと。
ただでさえ目を止めやすいパーツなので、読んでもらえる可能性が高いわけです。そこにベネフィットが書かれていて、自分の悩みが解決された華々しい未来を想像させる文章があったらどうでしょうか?
購入の可能性が高まりますよね。
ブレットはオファーの前でも後でもいいのですが、オファーの近くにあることで、より効果を発揮します。未来を想像した後で特典などを目にしたら断る理由がなくなりますからね。
ブレットの書き方については、こちらの記事を参考にしてください。
ここまで、ボディーコピーについてご紹介しました。
もっと詳しいボディコピーの書き方は、こちらの記事で解説しています。
» コピーライティングの書き方とは? 文章の構成と手順を解説!
クロージングは後押し
クロージングは、最後の後押しです。言い換えれば「買ってください」とお願いするようなもの。
見込み客は、最後の最後まで迷うものです。商品を買いたい気持ちは高まっていますが、今でなければならない理由や、本当に必要であるかを考えています。
この瞬間を逃すと、見込み客はページを閉じてしまい、二度と戻ってくることはないと考えましょう。
クロージングでは何をするべきなのか。
- 顧客に購入してもらうように促す
- 具体的に何をするべきかしっかりと伝える
- メイン・ベネフィットを繰り返す
- 保証をプレゼンする
- 手順を伝える
迷える見込み客に、「購入ボタンはこちらですよ!」と促しましょう。
今でなければならない理由を思い出させるために、限定性を再度伝え、保証や特典も伝えます。
人に何か行動を起こさせるときには、サポートとなる後押しが必要であることを覚えておきましょう。
クロージングをさらに詳しくこちらの記事で解説しています。
» クロージングで購買率を上げるライティングのコツを解説【例付き】
p.s.(追伸)の書き方
追伸とは、weblio辞書によると
つい‐しん【追伸/追申】
手紙などで、本文のあとに、さらに書き加える文。また、その初めに記す語。なおなお書き。追って書き。追啓。追陳。二伸。追白。
引用元:weblio辞書
とあります。
セールスレターにおいても、最後の加え書きになります。
追伸がなぜ必要かというと、人はキャッチコピーを読んだ後に最後までスクロールして、追伸を読むといわれているからです。
つまり、よく読まれるパーツということですね。では追伸で何が必要かというと、以下の3つです。
・オファーをまとめる
・買うことのメリット
・さらなる秘密の特典
悩みが解消される理由やどんな未来が待っているのかを伝えることでボディコピーに引き込むことができます。
また、どんな特典が得られて、さらにボディコピーで伝えていなかった強烈な特典をここでもう一つ付け加えます。
すると、もともとはどんな特典があったのかを知るためにボディコピーに引き込むこともできます。
もちろん、普通に上からレターを読んだ見込み客にも、再認識させられるので、成約しやすくなりますよ。
こちらの記事で追伸をもっと詳しく解説しています。
スワイプファイル
セールスレターはゼロから書くな!こう僕は育てられました。
理由は、ゼロから書くと時間がかかるのと、良い反応が得られないからです。
ダイレクト出版の寺本さんも言っていましたが、自分でゼロから書いたレターとスワイプファイルを使って書いたレターをABテストしたところ、スワイプファイルで書いたレターが圧勝だったそうです。
スワイプファイルというのは基本的に過去に売れたレターを利用するので、売れることはすでに実証されているんですよね。
過去にセールライターが試行錯誤して書き、良い反応を得たレターをスワイプしないなんて、セールスマン失格だと今では思います。
作業を時短して売上を伸ばす素晴らしい方法なわけです。
スワイプファイルの使い方や見つけ方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ウェブセールス ライティングのまとめ
セールスライティングには型があり、型に沿ってスワイプファイルから抜き出した文章を書いていきます。
時間をかけるべきなのは、以下の3つです。
・リサーチ
・キャッチコピー
・オファー
以上となります。