「先月の光熱費は、もう清算しましたよ!」
上の文章は、あまり違和感はありませんが、実は「清算(せいさん)」という漢字が間違っています。
この場合は、清算ではなく精算なのです。
さて、どんな違いがあるのでしょうか?
この記事では、「精算」「清算」「成算」の意味の違いと正しい使い分け方についてご紹介いたします。
「精算」と「清算」と「成算」の違い
- 精算は料金の支払い。
- 清算は過去との決別。
- 成算は見込み。
と、それぞれ意味の違うニュアンスで使い分けることができます。
「精算」の意味
「精算」とはweblio辞書によると
細かに計算すること。金銭などを最終的に精密に計算し直すこと。 「運賃を-する」 〔同音語の「清算」は貸し借りなどを計算・整理して始末をつけることであるが、それに対して「精算」は料金や運賃などの金額を最終的に細かく計算することをいう〕
weblio辞書より引用
といった場合に用いると記述されています。
つまり、料金の支払い全般に用いられますので、文章にすると、以下の例のようになります。
「精算」の正しい使い方
(例)
・結婚式場の代金を精算する
・自宅の水道工事にかかった費用を精算してもらい、代金を支払った。
「清算」の意味
「清算」とはweblio辞書によると
・取引関係をもつ者の間で、債権債務の結末をつけること。お金の貸し借りを計算して整理し、支払いをすませること。 「借金を-する」
・法人が解散した場合、後始末のために財産関係を整理すること。
・過去に関係していた望ましくない事柄にはっきりした結末をつけること。
weblio辞書より引用
といった場合に用いると記述されています。
つまり、終止符をつける場合に用いるので、以下の例のようになります。
「清算」の正しい使い方
(例)
・今月の借金を清算したところだ。
・過去を清算して、今から新しい人生を歩む
・悪い仕事や悪い仲間との付き合いを清算する
「成算」の意味
「成算」とはweblio辞書によると
物事をやりとげることができるという見込み。成功する見込み。
weblio辞書より引用
といった場合に用いると記述されています。
つまり、「見込み」に置き換えることができるので、以下の例のようになります。
「成算」の正しい使い方
(例)
・わたしには、必ず相手を説得できるという成算がある
・なんの成算もなしに敵に立ち向かうのは無茶だ
・成算があってはじめたはずの仕事が失敗した
まとめ
「精算」「清算」「成算」の意味の違いと正しい使い分け方は理解できましたか?
お金の支払いは「精算」
過去との決別は「清算」
見込みという意味合いで「成算」と覚えておくといいかもしれませんね。
ぜひ、あなたの参考になると嬉しいです。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
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