「対象」「対照」「対称」の意味の違いと正しい使い分け方

「たいしょう」という言葉は発音は同じでも、意味合いが違う漢字がいくつかありますね。

話の流れ的にわかりますが、いざ文章にすると変換のさいにどれを使ったらいいのか分からなくなるものです。

この記事では、3つの「たいしょう」という漢字の違いと使い分け方についてご紹介いたします。

きっと、「対象」「対照」「対称」で迷うことはなくなるでしょう。

 

「対象」と「対照」と「対称」の違い

 

それぞれの意味は以下のように使い分けられます。

対象-目標や目当てとなるもの
対照-2つのものを比べ合わせたもの
対称-物理的、数学的な視点での照らし合わせ

では、それぞれの違いを詳しくご紹介していきましょう。

 

「対象」の意味

 

「対象」とはweblio辞書によると

①  はたらきかけの目標や目的とするもの。めあて。 「成人を-とした映画」

②  〘哲〙 〔英 object; ドイツ Gegenstand〕 意識・感覚・行動などの作用が向かうもの。主体の作用に対してその目標や相関者となる実在。客体(客観)とほぼ同義。
weblio辞書より引用

 

といった場合に用いると記述されています。

つまり、目標や目当てとなるもの

 

「対象」の正しい使い方

 

(例)
・18才以上を対象とした映画
・研究の対象は60代の男性
・彼は私の恋愛対象ではない

「対照」の意味

 

「対照」とはweblio辞書によると

①比べ合わせること。照らし合わせること。 「比較-する」 「 -表」

②二つのものの相違点が著しく際立っていること。コントラスト。 「 -の妙を示す」
weblio辞書より引用

といった場合に用いると記述されています。

つまり、2つのものを比べ合わせたもの

 

「対照」の正しい使い方

 

(例)
・兄弟だが兄とは対照的に弟はおとなしい
・他の店舗とは対照的に渋谷店の売上は伸びている

 

「対称」の意味

 

「対称」とはweblio辞書によると

・互いに対応してつりあうこと。相称。

・結晶で、ある直線上の一点、または一つの平面を隔てて回転・反射・逆転・回転反射などの操作を施しても、前と同じ面・頂点、稜などに一致すること。

weblio辞書より引用

といった場合に用いると記述されています。

つまり、ある図形の部分が中心の線などで折ると、重なり合う関係であること

 

「対称」の正しい使い方

 

(例)
・中心に対して対称的ではない
・彼らは対称的に配置された
・バランス的に左右対称であるべきだ

 

まとめ

 

「対象」「対照」「対称」の違いはわかりましたか?

  • 対象は、くくりわける個人あるいはグループを指す。
  • 対照は、AとBを比べる場合に。
  • 対称は、物理的、数学的にその位置から目標までを考えるときに使われる。

このまとめの部分だけ覚えていただければ、使い分けられると思います。

最後まで読んでいただきましてありがとうございました^^
 

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